メゾン・エ・オブジェの2つのトレンド：「フィール・グッド」と「アーキオ＝フューチャー（古代＝未来）」

今回のメゾン・エ・オブジェは、「新しいラグジュアリー（New Luxuries）」をテーマに、出会いと発見のユニークな体験を提供しています。洗練された職人技術とハイテクを融合する「Uber Luxury（ウーバー・ラグジュアリー）」、ポップカルチャーとインクルーシブな価値観がミックスした「Lux Populis（ラックス・ポピュリス）」の2つのカテゴリーで、率直で自由に、そして社会や環境に配慮しながら、新しいラグジュアリーのビジョンを描き出しました。

このテーマは、ペクレールの「エンバイロメント＆デザイン2023年春夏」トレンドブックのテーマにも共通しています。

また今回のメゾン・エ・オブジェでは、14のエリアを通じて、装飾とデザイン、ライフスタイルの全てを網羅しています。今シーズンのトレンドや美的表現をチェックする絶好の機会となりました。

さらに「メゾン・エ・オブジェ・トーク」の一環として、エンバイロメント＆デザインのディレクターであるパトリシア・ボーソレイユ（Patricia Beausoleil）が、「ペクレールが注目する生活空間のデザイン ― 憂鬱さに立ち向かう」という講演を行いました。

この講演では、最新のトレンドブックから2つの主要なトレンド（フィール・グッド / アーキオ＝フューチャー）を読み解きながら、展示会で見られた美的表現について考察しました。

トレンドその１【フィール・グッド】

今必要とされている生命力と楽観主義を、カラフルに表現するテーマ。楽しく一風変わったレトロフューチャー・デザインを通して、機能性を刷新します。このテーマは、楽しくミックス感のある生活空間とモジュール式の部屋、活気に満ちた色で、生き生きとしたクリエーティブな住まいを作ります。

キーポイント

・機能的なデザインに、スポーツの要素をハイブリッドする
・色がすべて。憂鬱さを吹き飛ばす
・ユーモアを交えて、責任あるインクルーシブスタイルについて考える
・自由な遊び心を育む

美的表現

このトレンドを象徴する、メゾン・エ・オブジェでの展示を写真で紹介します。

・アンドクレベリン（＆KLEVERING）の丸くて甘いフォルムのインテリアアクセサリーは私たちを魅了し、子供時代へと回帰させます。

・カーン・デザイン（KAAN DESIGN）は、原色とダイナミックな色のアームチェアとソファーのコレクションを発表。驚くほどシンプルで機能的、モダンなデザイン。

・ファブリック・ファブリック（FABRIC FABRIK）は、日常生活の場面をイメージした遊び心のあるカラフルなラグ、または刺繍生地のオブジェを提案しています。

トレンドその２【アーキオ＝フューチャー（古代＝未来）】

人間の支配から権利を取り戻そうと抗う、自然界の表現。洗練された古代と、未来的な影響が混じり合います。高貴な素材を使い、有機的なフォルムを生み出します。「卓越」と「素朴な自然」が共鳴する、類まれな美しさの表現です。

キーポイント

・素朴な自然を格調高くアップグレードする
・アーキオ＝フューチャリズム（古代＝未来）の原理を展開する
・技術と高貴な有機素材を融合
・ブルータリズムにハイテクな要素を組み合わせる

美的表現

このトレンドを象徴する、メゾン・エ・オブジェでの展示を写真で紹介します。

・シルバー・センティメンティ（SILVER SENTIMENTI）は、素材とノウハウからインスピレーションを得たユニークな作品を制作しています。

・STUDIO YUMAKANO（狩野佑真）による新素材。木の枝や葉、樹皮など価値がないとされる森の資源を利用。

・イェナ・カエス（JENNA KAËS）はプラスチック包装をリサイクルしたランプを提案。その柄や素材は、未加工の鉱物を思い起こさせます。

「フィール・グッド」と「アーキオ＝フューチャー（古代＝未来）」は、エンバイロメント＆デザイン 2023年春夏トレンドブックに掲載されているトレンド。

4つのライフスタイルと価値観に焦点を当て、新たな消費者意識に沿ったクリエーションや美的表現を提案しています。カラー、表面効果、素材サンプル、装飾など、新しい製品やストーリーテリングを生み出すためアイディア満載のブックです。

トレンドブックの詳細につきましては、グノクル株式会社までお問い合わせください。

・メゾン・エ・オブジェ 2021年9月 / Maison et Objet September 2021 | Peclers Paris