サステイナブルファッション、エコデザイン、短い生産チェーン、アップサイクルが新たなスタンダードとなる中、倫理的なものづくりにコミットするブランドが差別化し、魅力を増すための方法とは?
Rive Droite Paris(リヴ・ドワット・パリ)の創業者に、そのヒントを聞いてみました。
2016年に誕生して以来、「アーバン・トライブ(都会の部族)」のためのアップサイクルバッグやアクセサリーを展開するRive Droite Paris は、ブランドの使命とストーリーを両立させてきました。パリを拠点に活動するオーレリー、モロッコを拠点に活動するヤスミンとソフィアの3人の共同創業者は、自分たちのライフスタイルを尊重しながら「参加型の部族」と呼ぶコミュニティを築いています。
Rive Droite Parisのメッセージ:自分たちのライフスタイルに合ったビジネスモデルで、環境に優しいファッションを新たなスタンダードに。
Rive Droite Parisの使命:ユニセックスですべての世代が使える、アップサイクルされた品質の高いアクセサリーを、人と環境を尊重しながら製造し、適正な価格で販売する。
曲げることのできない2つの柱:
・意識的な生産:製造地であるカサブランカ地方でリサイクル素材、またはアップサイクル素材を調達すること。
・ローカルな生産と労働力によって地域を活性化する、社会的生産をビジネスモデルの中心に据える。
1 – 完璧を目指すのではなく、完全な透明性にコミットする
「言ったことはすべて行い、行うことはすべて言う」
・循環型経済へのコミットメント:バリューチェーンを分割し、すべての詳細なステップを共有する。
・機敏に対応できるように方法を学び、生産・製造・流通チェーン全体を監視する。
・環境問題に取り組む他ブランドとのコラボレーションにより、新しいセグメントを開拓する。
・社会・環境のプロジェクトに自主的に参加する。
2 – 「参加型の部族」の精神を育む
人を尊重し、仕事と連帯を大切にし、地域社会を巻き込む。
インクルーシブな参加型の製造にコミットする:
・モロッコの製造拠点では、常駐の2人と個人事業主が倫理的な就労条件、経済的自立、社会的保護を保証し、雇用を行う。
・地域の起業家精神を育むため、マイクロクレジット制度を導入し、プロジェクトを共同支援する。
・地域経済やクリエーティブな発展に関与することで、フランスの創造性とモロッコのノウハウを向上させる。
・「Rive Droiteの部族」はソーシャルネットワークを通じて直接コミュニケーションを取り、リアルタイムで情報を収集し、コラボレーションや参加を募るためのコミュニティである。
3 – エコデザイン:アップサイクル+ライフスタイル=アップスタイル
既存の素材を選び、新たに生地を製造しない。
・リサイクルコットンは、織機から落ちた落ち綿を再利用したもの。
・デニムは、デニム専門工場から仕入れた高品質のデッドストックを使用。
・裏地にも品質の高いデッドストック生地を使用。
・パッケージについて。製品は、再利用可能な布製の袋に詰める。
4 – 消費者の価値観とブランドの価値観を一致させる
エコファッションに対する顧客の意識を高め、環境に配慮した選択へと導く。
・セールを行わず、適正な価格設定を保証する。
・3ヶ月に一度、ショップ向けの受注生産やブランドのウェブサイトで販売する限定生産の新製品を提案する。