2021年9月21~23日

パリ・ノールヴィルパント見本市会場

今回のPVは、より縮小した形で展示が行われ、例年よりも海外からのビジターは少なめ。また、デジタル版の展示会も同時開催されました。

環境への責任を優先するメインフォーラムは、とても発展的で教育的であり、別のフォーラムではシーズンのディテールやプリントを紹介していました。

1.注目のカラー

植物のグリーン、レッドやオーカーなどウッディな色
⚫ 温かなベルベット調のブラウン
⚫ レッド、フーシャ、ブルー、フロッグ(カエル)グリーン、イエロー、燃えるようなオレンジなどの強烈なブライトカラー
⚫ わずかに漂白されたようなパステルカラーとスモーキーな中間色
⚫ ブラック&ホワイトもしくは、それに近い色味:エクリュと石炭
⚫ 神秘的なパープルとモーヴ

2. サスティナブルであること

高まるトレーサビリティー(追跡可能性)の要求:

トレーサビリティーは、環境目標の達成を推進します。また、オーガニックコットンのGOTS認証などは、管理・認証された供給を保証します。

一方、持続可能な管理がされている森林から採取され、FSCやPEFCの認証を受けたトレーサブルな植物繊維(亜麻、ヘンプ、イラクサ、カポックなど)やセルロースの開発も行われています。

新しい繊維:

最も進んでいるのが、バイオポリマーによる合成繊維。化合繊には化石原料の代わりに、ひまし油やトウモロコシ、サトウキビなどの再生可能な原料が使用されています。

BANANATEX / A. SAMPAIO & FILHOS / 三菱ケミカル株式会社 / LEMAR

パイナップルやバナナ、イラクサなどの天然繊維に加え、新しい植物繊維の開発が進んでいます。中でもシーセル(Seacell)は、抗酸化作用と抗菌作用を持つ藻類から作られた合成繊維です。

3.感覚と快適性

カジュアルルックのデザイン性が高まる中で、ニットが存在感を増し、ウールはますます柔らかくなっています。触りたくなるテクスチャー、あるいは泡のような表面、贅沢さと温かさを感じさせる、雲のような柔らかさと快適性。

ふっくらとした泡のような起毛:

LANIFICIO FAISA / FORDIANI RICCARDO / LANIFICIO NELLO GORI / VELCOREX

4.日常の華やぎ

グラフィック&メタリック:

ジャカード、プリント、スパンコールを施したシルク。シンプルなモチーフや落ち着いた色調でバランスを取っています。

ER-EZ DOKUMA KUMAS TEKSTIL / CARLO POZZI / WORKINGMENBLUES / TISSAGE DENIS & FILS

贅沢な花:

拡大された花柄プリント、夜、または光が瞬くようなカラーリング。

AVRUPA PACIFIK / AVRUPA PASIFIK / LANNIFICIO LUIGI RICCERI
ERICA INDUSTRIA TESSILE / LIOLIOS

5.シックで素朴

天然素材はより洗練されています。リネン混生地が冬にも使われ、ウールは洗いをかけて柔らかくなり、コットンはシックに、色はより繊細で優しく。

冬のリネン:

ウール混やコットン混のリネン。デニム調またはコーデュロイ。

VELCOREX / VELCOREX / TOSCO
ZHEJIANG MATSUI TEXTILE / JOAO & FELICIANO / DINAMO CONTE MPORARY

凝ったツイード:

グラフィックな織りとニュートラルカラー。

SEFITA VELANA ROUDIERE / TESSIMAX / MALHIA KENT
LINTON TWEEDS / NEILL JOHNSTONE / MANIFATTURA DI CARMIGNANO

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