さらに独自性のある美的表現へ。
パリ・デザインウィークが10周年を迎える中、ヴィルパントで開催予定だったメゾン&オブジェは中止となり、代わりにオンラインの「デジタルフェア」が8つのテーマに沿った展示を行いました。
- Regeneration (再生)
- Projects (プロジェクト)
- Work(ワーク)
- Art & Design (アート&デザイン)
- Iconic (アイコニック)
- Food & Design (フード&デザイン)
- Retail (リテール)
- Know-how (ノウハウ)
このデジタルフェアでは、ペクレールのトレンドブック「エンバイロメント&デザイン 2021-22年秋冬」で取り上げた2つの主要なトレンドが見られました。
そのひとつである「デコレーター(装飾家)」のトレンドは、カスタマイズされたラグジュアリーな美的表現。
そしてハンドメイドとリサイクルを積極的に取り入れ、独自性を表現する「メイカーズ」のトレンド。
「デコレーター(装飾家)」の世界
ー ナチュラル・エレガンス

このトレンドを象徴するデザイナー、クリストフ・デルクールやティエリー・ルメール、シャルル・ザナは、素材の魅力と洗練されたナチュラルな質感をデザインの中心に据えています。例えば、サンドブラスト加工されたオーク材、金属光沢のある溶岩石、カールした毛足のウール、モヘアベルベットなどの素材が、ニュートラルカラー(ホワイト、ベージュ、ブラウン、グレー)でまとめられており、ボリューム感がありながらすっきりとした造形を作り上げています。
ローラ・ゴンザレス × デダーとレッドエディション × トリスタン・アウアー × レリエヴルのコラボレーションもまたこのトレンドの一部を担っており、洗練されたセンシュアルなアプローチが魅力を高めています。

「メイカーズ」の精神
ー 生態系からアップサイクルまで

エレーヌ・アギラールによる展示「OÙ EST LE BEAU ? (美はどこに?)」では、生き物と環境を尊重する若手デザイナーたちの持続可能なプロジェクトが紹介されました。
例えば、産業廃棄物(古紙、石粉、干し草、木くず、食品廃棄物)や持続可能な自然素材(砂岩、蜜蝋、牡蠣殻)から作られた、ピュアで古代のオブジェのようなデザイン。
また、ローレンス・ソージェ、ヴァレリー・ウィンデック、ノーマによるスローデザインにも、この概念を見て取ることができます。
