全体の印象:色、柄、そして喜び。

持続可能性やインクルーシビティ、素材調達の問題を解決すべく、現実的で安心感のあるミニマルなムードが広がった前回の展示会。依然として不確実で危機的な状況が続く中、今シーズンは、より陽気で前向き、カラフルでダイナミックに変化しています。このムードは、最新のトレンドブック「ニット&カットソー 24-25年秋冬」のテーマ「楽しみながら、もっと良く!」と一致します。

今回の展示会の目的は「伝統的な方法にこだわらず、糸とその無限の可能性で新しい製品を生み出すこと。そして、参加者が自らの特性や能力、潜在力を自由に発揮できるような実験の場を提供し、人や企業をつなぎ、技術や情報の共有を促進する」こと。紡績業者だけでなく、ニッターや製造業者、加工業者による展示ブース、アップサイクリングに関する展示、そして「Feel The Yarn」コンテストの受賞者による展示もありました。

24-25年秋冬のテーマ「ドミノ」

毎回、インスピレーションに溢れるテーマを掲げるピッティ・フィラーティですが、今シーズンは遊びがコンセプト。

よりリラックスした遊び心のある創造へ:遊び、失敗し、学び、構築し、解体し、実験し、前に進み続けること。このテーマを体感することができる没入型のフォーラムでは、ボードゲーム(トランプ、バックギャモン、チェス、パズル、ビリヤード、サイコロなど)の美的表現とその力強いグラフィックや色が強調されました。

柄のハイライト:ジャカード&編み柄

非常にカラフルな今シーズンは、幾何学的なジャカードにスポットが当たり、レトロな印象でありながら、柄の大きさや再構築されたモチーフによって、現代的にアップデートされています。

レトロでグラフィックなジャカード

バウハウス風のジオメトリック柄

糸のハイライト

今シーズンの糸は、よりファンシーでカラフル。穏かな風合いから、インパクトの強い見た目、あるいはムートン調のものまで、多様な番手のループヤーンが主流です。特に、鮮やかな色の糸が新鮮な印象です。

また、クレープ調のスラブヤーンも多く、ニットに質感を与えています。綿毛のように毛羽 立つフラッフィーヤーンも豊富。また、前冬から続くランダムなマルチカラーのプリント ヤーンは、グラデーションカラーのストライプや紙吹雪のような新しいドット柄を生み出します。

メタリックヤーンもまだ見られますが、ミドルゲージまたはローゲージで、以前よりも控えめな印象です。

24-25年秋冬は、再び創造性が高まり、持続可能性と環境意識の追求が不可欠となる美しいシーズンです。


このブログでは、ペクレール・パリが提供するピッティ・フィラーティレポートの一部を紹介します。オンラインツールのペクレール+では、すべてのレポートがご覧いただけます。

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