未だに、新しさで消費者の欲望を掻き立て続ける必要があるのでしょうか?大きく変わり始めた今のライフスタイルと矛盾するのではないでしょうか。

もちろん新しさは必要です。意味のある新しさならば。

現在の、そして未来の男性は、強いられたファッションを求めていません。「強く大胆であること」に興味はなく、ただ自由になりたいのです。そして単に服を着ること以上に、メンズファッションに新たな意味を見出しています。

私たちの毎日の生活には、例えば環境問題のような様々な課題が立ちはだかり、消費行動にも意味が求められています。共生を目指す現代の人々は、日常の喜びや楽しさは失わずに、より少なく、より良く消費しているのです。

多面的な消費者たち

自由になった男性たちは、堅苦しさのない貢献的なライフスタイルを送り、自分自身を向上させるために、クラシックなスタイルを極めています。新たな着こなしを見出し、気楽さと鋭い視点で過去/現在/未来のスタイルに手を加えています。典型的なスタイルで魅力を発揮するというよりも、それぞれの個性を細やかに表現し始めているのです。

今のメンズファッションは、抜本的な改革を迎えたファッション産業に生まれている創造的なエネルギーを反映していることは間違いありません。

自分らしさと動きやすさが、ファッションのアティチュードやシルエットに欠かせない要素となっています。

マスキュリニティ(男性らしさ)は未だ存在しています。しかしながらこれまでの慣習や形式、先入観にとらわれず、より流動的なものへと変わっています。ルイヴィトンのヴァージル・アブローやディオールのキム・ジョーンズといったラグジュアリーブランドのクリエイティブディレクターの登場が、既存のスタイルを根本から変えました。従来のファッションの基準を破壊する若手デザイナーと大企業が、自由な創造を生む新たな領域を切り開き、それぞれの方法で自由に、自分らしさを表現するファッションを提案しているのです。

また、環境に与える影響を考慮して、ライフスタイルも変えていく必要があります。

革新的なリサイクル素材を使い、再創造と再生を通して、テーラリングからアウトドアルックまで、すべてのスタイルに対応する多目的なワードローブを構築します。自由で環境に優しく、そしてそれぞれの個性を表現する新しいアティチュードが今、メンズファッションに現れているのです。