4月17日から23日まで開催された、第61回ミラノデザインウィーク。メインイベントである「ミラノサローネ」の来場者が15%増となるなど、成功をおさめ、創造への意欲が高まっています。

ミラノサローネ

サロンサテライトでは、アイデンティティや地元での調達、素材成形の重要性を強調する若手デザイナーたちの作品が展示されました。中でも、日本のデザインスタジオHonokaは、廃棄された畳のイグサをリサイクルし、3Dプリント技術によって新たな製品を作るプロジェクト「Tatami Refab」で1位を獲得しています。

また、照明に特化したユーロルーチェでは、幅広のボードやさまざまな色の金属、透明度の違いなど、創造性に溢れる斬新なデザインが来場者の目を奪いました。新たな機能性の追求にとどまらず、居住空間の構造と美しさが考慮されています。

フォーリサローネ

5回目を迎えたフォーリサローネでは、アルコヴァの会場が旧ポルタ・ヴィットリア屠畜場に移りました。自然が生い茂る都市の廃墟に、形や素材そのものの美しさを追求するデザイナーたちの作品を展示し、中でも、複合素材や植物由来の素材、デジタル技術から生まれた素材に注目が集まりました。

この61回目のデザインウィークでは、ペクレールの「エンバイロメント&デザイン24-25年秋冬」に呼応するトレンドも見られました。例えば「ブースト」のテーマにつながる、楽しく素朴で、カラフルなクラフトマンシップがある一方、「コラプス・ポエトリー(崩壊したポエトリー」のように工業と生物・有機的世界が融合するポエティックな形状も見られました。

ブースト

ミラノサローネでは、Sancalが50周年を記念して、ブランドが設立された1970年代の色と形を振り返っています。レトロで温かみのあるオレンジやブラウンに、現代的なRaw Colorのオブジェを組み合わせた展示。

Campeggiは、機能性とモジュール性の高い、遊び心に溢れるFinemateriaのアームチェアベッドを紹介。

アルコヴァでは、かご細工に着目するBasketclubが、多くのアーティストやデザイナーの手による現代的なバスケットを展示しました。一方、グウェンドリン&ギラン・カーシュバウマー姉妹がデザインするAtlier Aretiのランプは、基礎的な形と色で構成されています。

前シーズンに引き続き、エルメスはラ・ペロタで展示を行いました。スポーツや宇宙の世界を連想させる、楽しく遊び心に溢れたグラフィックと色。鮮やかな幾何学模様が、メゾンの職人技術の素晴らしさを際立たせます。

このブログでは、ペクレール・パリが提供するミラノウニカのレポートの一部を紹介します。オンラインツールのペクレール+では、すべてのレポートがご覧いただけます。

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