デザイナーやメーカー、ブランドは、従来のデザインと機能を再考し、責任ある透明性の高い製造を保証しなければなりません。環境と天然資源を保護しながら製品や家具をデザインし、ライフサイクル全体と廃棄後における負の影響を減らすことが、今後の課題となっています。

では、どのようにして実現できるのでしょうか? 持続可能な社会を築くために世界中で活躍するデザイナー / アーティスティック・ディレクターのアモリ・プードレの例を取り上げます。

エンバイロメント&デザイン2022年春夏トレンドブックでも取り上げたように、フランスを拠点に活躍するこの若手デザイナーは、人と環境、手仕事の美しさを尊重するデザイン会社「ネットワークス」を立ち上げました。「和やかな信頼関係、エレガントな美しさ、厳密な正確さ」を軸とする、パートナーとの交流とノウハウの共有により、コラボレーション製品を生み出しています。

デザイナーとしての仕事の中心的価値

存在し、知り、行動すること。形と機能、ノウハウとイノベーションの間にバランスを見出すこと。そして、コラボレーションの場を作ること。

コンセプトや持続性における本質重視のデザインとは

優れた技術を隠す一見シンプルな製品を作るためには、直感的・実験的なプロセス、すべての創作段階における技術の追求、脱成長の精神が欠かせません。

イノベーションとグローバル/ローカルなつながりが、ネットワークスの制作の中心を担っています。今後は、地域性とそれを構成する天然素材を生かした製品を作っていきます。モノを通して、人々の環境意識を高めたいと考えています。

木の切り株を家具にした「モナカル」や、在庫の布製テープを縫い合わせたバッグ「カバ」、自転車のフレームから作られたモジュラー式の棚「ピット」など、再生素材を使用したものも、そうでないものも、すべてのアイテムは基礎的なデザインへと回帰しています。

共同制作の重要性

デザイナー、職人、ブランド、教育機関などとの共創を通して、循環可能な素材や工業生産の方法を選んでいます。

「コラボレーションが、デザイナーという職業に対する新たな視点、世界の文化間の対話、解釈の多様性、そして他者から学び、理解するためのオープンな姿勢をもたらすのです。」

持続可能なデザインと環境

リサイクル、再利用、最小限の素材や天然資源の使用により、未来のデザインを構築します。

アモリ・プードレはプロダクト、家具、インテリア、都市デザイン、研究開発の専門家として、廃棄物を再生すれば新しい資源に生まれ変わらせられることに気づき、デザインに対する視点を変えました。

フランスでリサイクルなどの環境対策に取り組む組織「エコ=モビリエ」やパートナーと共に、再生される以前の形や使用に注視しながら、廃棄物の再評価をしています。そして、素材をリサイクルするために、これまで以上に洗練された関連性の高い製造プロセスの設計や、無駄を省き、汚染の原因となる原材料の使用を減らす、実際的なソリューションを推進しています。

工業プロセスを再考し、サスティナビリティと機能性を実現しながら、使いやすく美しい製品を生み出す。地球を犠牲にする短期的な考えは、もはや現実的ではないのです。